2024年12月

虹のむこうに広がる世界

雨がやんだ校庭には、
いくつもの水たまりができていて、
廊下は足跡でしっとりと濡れている。

体育館の裏、
友だちと作ったひみつの花壇。
「誰にも内緒だよ、絶対だよ」
そう約束して大切に育てた芽は、
たくさんの葉っぱを広げ、
ぷっくりしたつぼみが風に揺れている。
「明日には咲いてるかな?」
「楽しみだね。」
息を弾ませながら、友だちとにっこり笑う。

ふと、空を見上げると、
大きな虹がかかっていた。
「うわぁ、きれい!大きいね。」
「二重になってる!すごいね。」
その輝きに、心がふっと軽くなる。

体育館の脇に咲き誇る紫陽花たち。
その表面には水滴が太陽の光を反射して、
キラキラと輝いている。
まるで小さなダイヤモンドみたいだ。

その葉っぱの上には、一匹の小さなかたつむり。
のんびりと日向ぼっこをしている。
「かたつむりさん、ご機嫌いかが?」
もちろん、答えは返ってこないけど、
触覚を出したり引っ込めたりする姿が、
「こんにちは」って挨拶しているみたいで、
なんだかほっとする。

幼稚園のころ、本で読んだお話を思い出す。
虹の向こうには、おとぎの国があるって。
もし、虹のトンネルをくぐれるなら、
どんな世界が広がっているんだろう?

ピエロがサーカスをしている?
亡くなったおばあちゃんが
優しい笑顔で迎えてくれる?
それとも、笛を吹くおじさんが
どこか遠くへ連れて行ってしまうのかな?

飛行機に乗れば、虹をくぐれるのかな?
そんなことを考えていると、
「休み時間、終わっちゃうよ!」
校舎の窓から友だちの声が響いた。
「あっ、やばっ!ごめん、すぐ行く!」
慌てて走り出し、下駄箱へ向かう。

次は理科の授業。
だけど、心の中ではまだ、虹の向こうを見ている。

教室に戻る前、もう一度だけ振り返った。
虹は、さっきよりも大きく鮮やかに見えた。
まるで、「また、ここにおいで」って
優しく語りかけているようだった。

虹のむこうには、どんな世界が広がっているんだろう。
行ってみたいな。
行けたらいいな、あちらの世界に。

わたしの町、わたしたちの場所

山の展望台にのぼってみたら
わたしの町が小さく見えた
あの校庭、あの川、あの公園
毎日見てたけど、今日はなんだか特別

卒業して、もう「小学生」じゃない
だけど、大好きなみんなといられる時間
思い出せば、いっぱい笑ったし、泣いたね
一緒に過ごした日々は宝物だよ

「またここで会おうね」って君が言った
そのときの顔、わたし忘れない
キラキラした夕焼けの中で
未来の約束が光ったんだ

中学生になったら、わたしも君も
ちょっとだけ変わるかもしれないけど
どんなときもあきらめないでいよう
だって、自分らしくいることがいちばん大事だから

この町、この場所、この風景
ずっと大好き、ずっと忘れない
ここはわたしたちの始まりの場所
そして、ずっと帰ってくる場所だから

お星様の語り

お星様キラキラ輝くのは
今日の私が生きている証なの。
あなたが笑うその瞬間を
そっと照らしていたいから。

夜の空で小さな光でも
私の想いはここにある。
あなたの心に届くように
そっと、優しく瞬くよ。

明日への夢を胸に抱いて
私も進むの、一緒に。
あなたが見る未来の先で
ずっと輝いているからね。

だから今日も見上げていてね。
私がここにいる証を
あなたのために灯すから
明日もきっと輝くよ。

朝の音楽室

校門の前、吐く息白く
冷えた朝の空気を裂くように
微かに流れるピアノの音。

音楽室の窓は開け放たれ
誰かが奏でる「思い出のアルバム」
そのメロディが心に触れる。

早朝の学校、まだ眠る廊下
だけどこの音だけは生きている。
まるで、過ぎた日々が呼び戻されるように
一つひとつ、思い出が浮かぶ。

部室のざわめき、楽器の音、
仲間と重ねた無数の練習の日々。
真剣な顔も、笑い合う声も
すべてが音に溶け込んでいく。

卒業がもうすぐそこに迫る。
最後の演奏会は、きっと特別な響きになる。
みんなの想いを音に乗せて
心をひとつにする最後の舞台。

校門の前で立ち止まる私は
そのピアノに何を返せるだろう?
ただ聴き入るしかできないけれど
それでいい、そう思えた。

朝練の時間、足を踏み出す。
冷えた空気に包まれながら
胸の中に静かに灯る決意。
この音を忘れない。この仲間を忘れない。

ちいさなわたしのひみつ

ブランコがゆれるたびに
おそらにとどくとおもったの
すなばのおしろも
すぐにこわれちゃうけど
なかまたちとつくるのがたのしかった

すべりだいはちょっとこわくて
でもいちばんすきなところ
ジャングルジムではおおきなこたちと
「だるまさんがころんだ」したね

プールのひはみんなでびしょぬれ
わらいすぎておなかがいたくなったよね

あのベンチ、しってる?
おひるにたべたおにぎり、
きみのおべんとうのたまごやき
すこしだけもらったの、おいしかったな

「もうかえろうよ」ってきみがいった
でもかくれんぼしたかったから
「あといっかい!」っていったんだ
ごめんね、すこしおこらせちゃった

いまでもおもいだす
ここにくるたびに、ちいさなわたしの
ひみつみたいなきもちになる

いつかまた、きみとあそびたいな
おおきくなったら、おなじベンチで
おおきなわたしたちになってもね
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  • 勉強中。外、雨が降りそう。たいくつ。